こころの病気について

健康な私たちの脳ではいろいろな物質がお互いに作用しあい、健全な思考、正確な判断、喜び、悲しみ、怒りなどを調節しています。
また同時に数々の体の調整(血圧、胃腸の働き、生理周期・・・)を行っています。
しかしいろいろな原因からこの働きに異常をきたし、その結果、こころの乱れ、体の不調をきたすことが起こります。
これは「こころの病」と呼ばれ、気のせいとばかりは言えず、神経症、躁鬱病など脳内の変調が原因と考えられる病気です。
「こころの病」を治すには規則正しい生活に心がけ、明るくオ-プンに考えるようにしましょう。

こころの病気について、漢方の考え方

漢方では東洋医学独特の考え方( 気・血・水 の変調)、特に気の乱れを"こころの病"として、脳内の代謝を高める漢方処方を中心に体質の変化、本人の病状の訴えなどを十分考慮して薬草の種類を選び処方をきめ、1日も早い回復をめざします。 したがって漢方処方では、眠くなったりすることがありません。

こんな症状のある方ご相談ください。

1

何か落ち着かない、不安でどうしようもない。
急にドキドキしたり、息が苦しくなったり、不安が抑えきれなくなる発作がおきる。
外出するのが不安で一人では外出できない。

2

イライラ、くよくよして考えがまとまらない。眠れない。根気がなくなり、じっくり物事にとり組めない。
舌がしびれたり、痛んだりする。味覚も以前とは違うような気がする。

3

ゆううつで、やる気がわかない。食欲もわかない。おっくうで人と話をするのもつらい。
夜、床に入った時など急に悲しくなることがある。
睡眠も不安定で、眠くて仕方がない時もあれば、突然眠れなくなったりする。

4

ちょっとした体の不調が気になって仕方がない。トイレが近く外出する時いつもトイレを探している。
悩みがあると血圧が上がる。
胃潰瘍、十二指腸潰瘍ができる、ひどい便秘になるなど精神的なストレスがすぐ体の異常となってあらわれる。

よく使用される基本処方

半夏厚朴湯・柴胡加竜骨牡蛎湯・抑肝散加陳皮半夏・甘麦大棗湯・桃核承気湯・桂枝加竜骨牡蛎湯など

一口メモ

パニック障害
不安神経症のなかでも特に不安による発作をくり返すタイプのものをパニック障害と呼びストレスの多い現代人によくみられます。
おもな症状
息苦しさ・窒息感・胸痛・胸部圧迫感・動悸・頻脈・ふるえ・しびれ
発汗・冷や汗・めまい・失神しそう・吐き気・寒気・熱感・死の恐怖など
過喚起症候群、過呼吸症候群
発作の原因となる病気がなく、急に呼吸困難となる。
不安感から必死に呼吸運動をするため過呼吸となり結果、血液中の二酸化炭素濃度が低下し、血液がアルカリ性に傾くため(呼吸性アルカローシス)失神発作、筋肉のけいれん、脱力感、胸痛、心悸亢進などが現れる症候群。
対処法
なるべく大きなビニール袋などをふくらませて口に当て呼吸する。
あわてず、病気を知って落ち着きゆっくり深呼吸するとよい。

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